ハロタリーナ

浮気・不倫の慰謝料請求や養育費を支払ってもらうためのブログ

浮気・不倫慰謝料請求の具体的な手続

f:id:tkiken:20180822140716j:plain

浮気(不倫)の慰謝料請求をする場合、まず何から手をつけるべきか。 「さあ、請求してやるぞ!」と意気込んではみたもの、具体的には何をすれば良いのか迷うかもしれません。

そんなときには是非参考にしてください。

浮気・不倫の慰謝料請求のために最初にすること

まずは、自分が今どの位置にいるかを確認してください。それによって何をすべきかがわかります。

夫や妻が浮気をしているのではないかと疑いを抱いている

慰謝料請求における出だしの部分です。まだ何も判明していないが、漠然とした不安がある、あるいは、些細な違和感や不自然な物を見つけたなど。

おそらく、このタイミングで慰謝料を請求しようと考える人は少ないと思いますが、「もし本当に浮気をしていたら…」という程度のことは頭をよぎるかもしれません。

いずれにしても、何もわからない状態なのですから、まずは事実関係を明らかにする必要があります。もう少し配偶者の行動を注意するとか、思い切って探偵に依頼するとかです。

夫や妻が浮気をしていると確信している

単なる疑惑から、一歩進んだ状態です。もはや確信しているわけですから、積極的な行動に移りたいところでしょう。

事案によっては、このタイミングで一気に請求を行うという方法もあるでしょう。

ただし、相手が事実を認めなければ、そこから先には進めません。浮気をしていることはわかっているのだ!といくら強硬に主張してみても、相手は否定し続けるだけで効果はありません。

また、証拠はないが、とりあえず慰謝料請求をしてみて、否定されたら証拠を集めることにしようという考えは絶対にやめるべきです。一度、こちらが浮気を疑っていることを知られてしまうと、当然、浮気の当事者は警戒するでしょうし、関係を解消するかもしれません。

配偶者が浮気をやめれば十分と考えているのであればそれでもかまいませんが、慰謝料を請求するというのであれば、まずは証拠を集めることを一番に考え、十分な証拠が揃うまでは、不用意に慰謝料を請求するべきではありません。

慰謝料を請求するという観点からすると、例え確信があったとしても、客観的な証拠によって何かが明らかになったわけではありませんので、あなた自身の心証を別にすれば、疑惑を抱いている状態と同じとも言えます。

まず優先すべきは、証拠を集めることです。自分で調べてもかまいませんし、探偵に依頼するのも良いでしょう。

夫や妻には気付かれないように、感情を抑え、淡々と行動するのです。

有無を言わさぬ証拠を集めようとしている

上記からはさらに進んだ状態です。証拠を集めるという判断は正しい選択ですので、速やかに実行に移すべきです。

では、証拠とはどういうものか。一体何があれば十分な証拠と言えるのか。

これについては、下記の記事で詳しく説明しています。

furinisharyou.hatenablog.com

自分で手に入れられるものとしては、配偶者の携帯電話に残っているメール・LINEなどの記録や写真・動画、ホテルの領収書などです。

何度も繰り返しますが、一緒に2人でお酒を飲みに行った、休日にあなたに嘘をついてデートをしていた、といったことがわかる程度のLINEや写真だけでは不足です。

肉体関係があったことがわかるものを集めてください。

証拠はそろっており実際に請求しようとしている

個々の事情によって最善の請求方法は違ってくるわけですが、通常は、慰謝料請求を行う旨を記載した書面を、対象者に郵送する方法が有効です。

弁護士や司法書士などの代理人から請求する場合にも、直接電話をすることもありますが、普通は書面で請求することがほとんどではないかと思います。

電話では、内容が正確に伝わらない可能性がありますし、相手が話を聞いてくれないこともあります。後のトラブルを防止するためにも、しっかりと記録を残しておくことが大事だという点からも、電話より書面の方が良いでしょう。

そこで問題は、どのような内容の書面を作成するかです。 必ず記載しなければならない項目としては、「書面を送付した趣旨」、「金銭を請求する理由」、「請求額と期限・支払方法」といったものです。

具体的な記載内容については、次の記事を参考にしてください。

furinisharyou.hatenablog.com

書面が完成したら、次はそれを送付するわけですが、このような場合、内容証明郵便を利用することがよくあります。

内容証明郵便とは、読んで字の如く、郵便局がそこに書かれた内容を証明してくれるものです。後に裁判などになった場合、何がそこに書かれていたかが重要になることがありますので、その証拠を予め作っておく必要がある時に利用します。

また、普通郵便や簡易書留に比べると、あまり一般的ではなく、普通に暮らしている分には目にすることもほとんどありませんので、相手を動揺させるとともに、こちらがいかに本気で請求しているかということを見せる役目も果たします。

ただし、簡易書留と同様、相手が一定の期間内に受け取らない場合には、差出人に返送されてしまいますので、目的が達せられないこともあります。

慰謝料請求はもう行っていて相手からの対応を待っている

相手から返事が来るのを待っているわけですから、この段階ではこちらからは何もする必要はありません。それはそれでかまわないのですが、一体、いつまで待ちますか?

慰謝料請求をした書面には、通常、いついつまでに支払ってくださいという期限をつけますが、それが守られるとは限りません。積極的に支払に応じてくれる相手ならば、きちんと期限内に連絡をくれることもありますが、支払に消極的な相手の場合には、全く連絡がないこともよくあります。

もし連絡がなかった場合、次はどうするかという点を考えておかなければなりません。

もう一度書面を郵送するのか、電話番号がわかるなら電話をしてみるのか、あるいは、すぐにでも訴訟の手続をとるのか。

時間はあっという間に過ぎてしまいます。弁護士などに依頼して訴訟をするつもりならば、この段階で探し始めるのが良いでしょう。

既に相手から慰謝料を支払わない旨の回答があった

慰謝料を支払わない旨の回答は、慰謝料請求の最初の段階における1つの結果だと言えます。

慰謝料請求には、3つの段階があります。

1つ目は、互いが直接、あるいは代理人を通じて、慰謝料請求の交渉を行う段階。

2つ目は、場所を裁判所に移して、訴訟等で争う段階。

そして3つ目は、訴訟の結果が出た後、実際に金銭を回収する段階です。

第1段階で、慰謝料を支払わないという結果が出た場合、では次はどうするのか。第2段階へ移行するのか、それとも請求を諦めるのか。

実はこの請求を諦めるというのも、時には有益な決断となることもあります。

なぜなら、訴訟を行うには、費用がかかるのは当然ですが、時間も相当程度要します。そして訴訟が行われている間は、この問題はずっと、あなたの頭の中や心の中に居座り続け、日々ストレスに悩まされることにもなりかねないからです。

訴訟を行った方は、みなさん一様に、1日も早く終わって欲しいと口にされます。訴訟をする場合には、それほど精神的負担が大きいのだということを、予め覚悟する必要があると思います。

いずれにしても、早期解決のため、次の方針は早く決定するべきです。

慰謝料請求における証拠の重要性を認識する

今更ですが証拠は、非常に重要です。浮気の当事者は、浮気をしたことについて、こちらが思った以上に否定してきます。

その傾向は、配偶者よりも、浮気相手の方に強くあります。

逆に、浮気相手の立場からすると、証拠がない限りは否定するのが正解と言えます。配偶者の場合、ほとんどばれているのに否定をすると、その後の夫婦関係が悪化することを避けるためか、ある程度の段階で認めることがよくあります。

しかし、浮気相手にそんな事情はありませんから、強硬に否定し続けますし、証拠がなければ逃げ切ることも可能です。

浮気相手を許せないと思う気持ちが強いのなら、冷静になって、どうあがいても言い逃れできないような証拠を集める必要があるということです。

もう一度繰り返しますが、証拠がないのなら、まずは証拠を集めることに専念すべきです。